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大前研一「ニュースの視点」
2009/03/10
〔大前研一「ニュースの視点」〕
KON253 ローソン、エーエム・ピーエム買収~コンビニ業界は2大勢力へ~大前研一ニュースの視点~

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コンビニ大手買収
ローソン
エーエム・ピーエム買収
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●コンビニ業界は2大勢力へ

 先月25日、コンビニエンスストア2位のローソンは
 同7位のエーエム・ピーエム・ジャパン(am/pm)を
 買収すると正式発表しました。

 ローソンはam/pm親会社のレックス・ホールディングスから
 全株式を買い取り、2010年春を目処にam/pmを合併する
 見通し。

 2001年のサークルKサンクス統合以来のコンビニ大型再編と
 なります。

 ローソンは比較的調子が良いですし、コンビニシフトが
 起こっている状況から見ても、今回のam/pmの買収は
 それほど負担にはならないだろうと私は見ています。

 そして、今後のコンビニ業界の勢力図は、大きな2つのグループ
 ぐらいに収斂していくのではないかと思います。


 現在のコンビニ各社の提携関係を見てみます。

 業界トップのセブンイレブンジャパンはセブン&アイHDによる
 100%出資。そして、ローソンとam/pmの背後にいるのは
 三菱商事です。ローソンに約32%、am/pmに約10%の出資を
 しています。

※「コンビニ各社の提携関係」チャートを見る
 


 今回の合併でセブンイレブンに追いつけ追い越せという
 ローソンの勢いは強くなっていると思いますが、
 今後さらにそれが助長される可能性もあると私は見ています。


 その立役者はイオンです。
 現在イオンはミニストップのメイン株主ですが、三菱商事へ
 近づく動きを見せています。イオンはディベロッパー関連事業で
 苦しい局面に立たされているので、ここで三菱商事を抱き込もう
 と考えているのだと思います。

 かつてダイエーグループは、ローソンをセブンイレブンに
 対抗させるまでに成長させましたが、イオンはミニストップを
 浮上させることができませんでした。

 このままだと将来的にはミニストップもローソンに引き受けて
 もらいたい、というシナリオが出てくるのではないかと思います。


 コンビニ業界は、セブンイレブンとローソン(ミニストップ・am/pm)
 という2大勢力を中心にしつつ、
 ファミリーマート(伊藤忠商事)、サークルKサンクス(ユニー)
 が続いていくという形になるでしょう。

 ファミリーマートやサークルKサンクスは苦しい立場に立たされる
 ことになります。
 伊藤忠商事やユニーがどのような策を講じてくるのか
 注目したいところですが、
 最終的にはセブンイレブンとローソンという2大勢力に
 飲み込まれる形に落ち着くのではないかと私は見ています。


 今回の買収に関して、そもそもローソンがam/pmを手に入れる
 メリットについて疑問の声もあるようですが、
 ローソンとam/pmを合わせると首都圏の店舗数では
 セブンイレブンを上回りシェア第1位となる、
 というのは大きなメリットだと思います。

 am/pmの店舗は各フランチャイジーの意思で、
 am/pmの名前を残してもいいし、ローソンへ名称変更しても
 いいということですが、ほとんどの店舗はローソンに名称を変更
 するでしょう。

 am/pmの本部が変わってしまうのですから、店舗だけ名前を
 残していても、魂がないままに運営することになってしまいます。


 また各フランチャイジーにとっての収益性の面から見ても、
 ナチュラルローソンやローソンストア100など様々な展開を
 見せているローソンの中から選んだ方が得策だと
 考えると思います。

 実際、am/pmは牛角や成城石井を手がける
 レインズインターナショナルが、
 「成城石井のコンビニ版」という様なコンセプトで運営し、
 必ずしも成功したとは言えない結果となりました。

 ローソン傘下として運営する方が、
 コンビニの経営としては上手くいく可能性は高いでしょう。


 各店舗をローソンへ名称変更するといっても、
 近隣にすでにローソンの店舗がある場合にはどちらかの店舗が
 閉鎖に追い込まれることになるので、
 単純に「1+1」=「2」という店舗数にはならないでしょう。

 実際の店舗数としては「1+1」=「1.8」くらいの規模で
 落ち着き、その時の出店コストを計算すると「1+1」=「1.6」
 くらいで抑えられる、というのが今回のam/pm買収の成果になる
 と私は見ています。



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