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大前研一「ニュースの視点」
2007/06/01
〔大前研一「ニュースの視点」〕
KON164 “好調”非上場企業と“上場廃止”企業の明暗≪東証の役割とは?≫

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 リクルート、4期連続で過去最高益
 大塚製薬、過去最高の売上高
 インターネット総合研究所、上場廃止へ
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●非上場企業の好業績が目立つ。リクルート・大塚製薬の躍進。

23日、リクルートが発表した2007年3月期の単独決算は、
経常利益が前の期に比べ3.9%増の1,353億4,300万円となり、
4期連続で過去最高益を更新しました。


いわゆる非上場御三家と呼ばれる企業の代表格が
リクルートです。


リクルートコスモス社(現・コスモスイニシア)の贈賄事件で
江副氏が逮捕されたことから、親会社のリクルート自身も
上場企業だと勘違いされることが多いようですが、
リクルートは非上場企業です。


当時リクルートが上場できなかったのは、
バブル期の不動産やノンバンク事業の失敗で
約1兆4,000億円の有利子負債を抱えたためですが、

その有利子負債を、わずか十数年で、約51億円まで
返済しています。これは、驚異的な結果だと思います。

残り約51億円であれば、年間約1,300億円の利益を出す
リクルートにとってみれば、半月ほどで返済できる金額です。

こうなると、「いよいよリクルートが上場か?」と思う人も
いるようですが、逆に、今のリクルートは上場する
「必要がない」会社になったと私は思います。

必要な資金が潤沢にあり、世界中のどの銀行からも融資を
申し込まれる立場ですから、あえて上場をして資金を
集める必要がないというわけです。


リクルートと同じように、抜群の収益を計上し、
とんでもない会社に成長してきているのが、同じく
非上場御三家の大塚製薬です。


23日、大塚製薬が発表した2007年3月期連結決算は、
売上高が前期比13%増の8,539億円で、過去最高。
経常利益は61%増の1,140億円。


抗精神病の薬などが海外でブレイクして、
約2,000億円以上の売上をあげていますが、この会社の
すごいところは、医科向けの医療だけではなく、

一般向けの医療品でも成功している点です。

日本でも、ポカリスエット、SOYJOY、アミノバリューといった
一般向け栄養食品や健康飲料が普及しているのは、
さすがだと言えるでしょう。

●上場銘柄のずさんな経営。
           東証の放任体制はすぐに改善されるべき


非上場の会社が素晴らしい業績を残している、その一方で、
全く情けない事例と言わざるを得ないのが、
インターネット総合研究所です。

23日、東京証券取引所はマザーズ市場の
インターネット総合研究所(IRI)株式を6月24日付けで
上場廃止すると決定しています。


マザーズ上場会社の第1号銘柄として、99年に上場を
果たしましたが、上場後はおかしなものにばかりに手を出した、
ずさんな経営だったという印象を拭えません。

05年には取引先の平成電電が経営破綻、
また同年買収したアイ・エックス・アイも
今年にはいって経営破綻に追い込まれていました。


インターネット総合研究所は、アイ・エックス・アイの
業績を反映しない2006年12月中間期の財務諸表を
暫定的に作成しましたが、

最終的には監査法人「トーマツ」から「適正な意見」が
得られず、その動きを見た上で上場廃止に該当すると
判断されました。


一時はSBIとの経営統合を模索していましたが、
アイ・エックス・アイの経営破綻により結局は白紙に
戻されてしまい、回復することはできませんでした。

私の想像では、SBIの北尾氏も当初は買収先として
魅力を感じたのでしょうが、よくよく内情を知ってみたら
想像以上にリスクが高いことに気づいたのだと思います。


インターネット総合研究所の上場廃止は、
最近元気のないマザーズ市場にも大きな打撃です。

東証はあれこれと意味のないことを指導する前に、
こういう会社を放任していた事実を認め、しっかりと
今後の対策を考えてもらいたいと思います。

                         以上



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